幕末に信州伊那にあらわれた漂泊の俳人井上井月(いのうえせいげつ)は、その後約30年伊那の地を放浪し、伊那の美篶の地に没しています。
下島空谷や高津才次郎によって発見され、芥川龍之介によって激賞された井上井月は、種田山頭火やその後の研究者によって、脈々と研究が続けられています。
私達は信州伊那に足跡を残した漂泊の俳人井上井月のおぼろげな記憶が失われる前に、井月や門下の俳人達と井月を支えた人々の業績を文化遺産として顕彰するため、井上井月顕彰会を設立しました。
今日でもほとんど毎年のように井月の自筆書や新句が発見されており、永々と将来に向けて井月と井月に関連する研究、顕彰活動が後生の人々によって担われることを願ってやみません。
2009年7月吉日
初代会長 堀内功