旅人の我も数なり花ざかり
たびびとのわれもかずなりはなざかり
伊那市の「まほら伊那いいとこ百選」に選定されている清水庵。井月はここ清水庵で句会を開き、地元の人達とともに詠んだ89句が「俳額」として納められています。
設立場所:伊那市手良中坪清水(きよみず)庵内境内
設立年月:昭和46年3月10日(1971年)
句碑サイズ:碑面146cm×68cm/総高184cm
俳人井月の句碑由来
安政の初めから明治の中期にかけて只越後長岡の生れとしかわからない漂白の一詩人が飄然と伊那谷に現れ世人からは乞食とさげすまれ乍ら此地をこよなく愛し俳道一筋に生き明治20年3月10日美篶(みすず)地区末広の大田窪に骨を埋める迄の30年間一處不住乍ら詠み捨てた句2000有余和漢の学に就ても素養深く然も稀に見る能書家で多くの逸話と共に勝れた筆跡数百点を今に残して居る明治9年3月井月は日頃慕って居たこの清水庵を訪れ滞在十余日自ら句選浄書をなした立派な句額が今なほ本堂に残されて居る其末尾に選者として孤独の寂しさを秘めて詠んだのが此の碑面に刻まれて居る「旅人の我も数なり花ざかり」の句である比處に我々同志は深く井月の心中を偲んで其事績を後世に伝えんと欲して本碑を建立したのである
昭和46年5月
美篶井月會 清水庵保存會
アクセス
伊那市街から高遠線(R361)で笠原入口を左折、道なりに進んで手良方面へ向かうと「清水庵」の看板があるので分かりやすいと思います。
この辺には他にも井月の句碑、井月の墓もあるので一緒訪ねてみてください。
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