第10回千両千両!井月さんまつりは、井月生誕200年祭記念行事です。
〈このせち辛い近世にも、こう云う人物があったと云う事は、我々下根の凡夫の心を勇猛ならしむる力がある〉(芥川龍之介)
龍之介が唸り、山頭火が憧れた漂泊の俳人井上井月(1822~1887)。
風狂に生き、野垂れ死に同然にここ伊那で果てた井月が、生を受けてちょうど今年で200年になる。伊那で生涯を終えた放浪の俳人を、伊那びととして祝おうと思う。ささやかであるが井月のための催しをもちたい。
※追記は赤字で記載します。
コロナの影響で延期・中止もあります。最新の変更情報は、ブログとHPでご案内いたしますので、ご確認をお願いします。
日程:2022年9月9日(金)、10日(土)
場所:ニシザワいなっせホール
両日とも150名の人数制限で開催。開始1時間前に整理券を発行いたします。
整理券配布時間:9日(金)午後12時30分~
10日(日)午後12時30分~
主催:井上井月顕彰会
共催:伊那市
お問い合わせ先
一般社団法人 井上井月顕彰会
電話:0265-98-0117
東京事務所電話:03-3341-6975 Fax:03-3350-0654
E-mail: info@seigetsu.org
+
プログラム
◉2022年9月9日(金)
13:30-15:30
映画『ほかいびとー伊那の井月』2011 年(119分)
ドキュメンタリー&フィクションの手法で、謎の多い井月の境涯を解き明かす作品。取りあげた59の俳句の奥から真実の生が浮かび上がる。
監督:北村皆雄 主演:田中泯 語り:樹木希林 音楽:一柳 慧 撮影:高橋愼二 製作:井上井月顕彰会/ ヴィジュアルフォークロア
15:30-16:00
解説:北村皆雄
休憩(15分)
16:15-16:45
映画『信濃風土記より 小林一茶』1941年(27分)
一茶の俳句をモチーフに、厳しい自然と貧困の中で生きる信濃の農民の生活を、美しく厳しい自然を背景に描いた詩的なドキュメンタリー。
監督:亀井文夫 撮影:白井茂 解説:徳川夢声
16:45-17:45
記念講演『井上井月と小林一茶』
伊藤伊那男(俳人 伊那出身、「銀漢」主宰、『漂泊の俳人 井上井月』著者)
一茶死と井月の誕生の間は五年。井月は二十代の後半、一茶のかげが濃厚に残る北信濃に逗留していた形跡があり、一茶を知らない筈はない。にもかかわらず一茶を語ることが無かった。それは何故出会ったか考えてみたい(伊藤伊那男)。
◉2022年9月10日(土)
13:30-14:15
井月の謎に迫る発表「なぜ越後へ帰らなかったのか ~井月置き去り事件の真相~」
一ノ瀬武志(井月顕彰会理事)
ある年の秋、井月は門人に連れられて善光寺参りに行ったが置き去りにされたという。本当にこんな仕打ちをされたのだろうか。長いあいだ謎だったこの珍事件だが、ついに明らかになる200年目の真実!
休憩(15分)
14:30-15:15
井月の交友を語る柳川の子孫が語る『井月と柳川の生涯の交友』
翁悦治(井月顕彰会)
井月が終の棲家と定め生涯を閉じた現伊那市美篶に「柳川」と号する画俳は井月との深い絆で結ばれていた。柳川を曾祖父に有する者として、両者の接点を句作・井月の日記・柳川宛て書簡に基づいて、その一端を発表したい。
休憩(15 分)
15:30 -17:00
特別記念講演『芭蕉と井月』
小澤實(俳人「澤」主宰、読売新聞俳壇選者、俳句甲子園審査員、『芭蕉の風景』著者)
柱杖一鉢に命を結ぶと云う芭蕉の旅を己の生き方とした井月。井月の俳句をたどると芭蕉への深い心酔と影響が見えてくる。芭蕉と井月の句を巡る小澤實の旅。
→
リーフレットもご覧ください。