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春の俳句
表から裏から梅の匂いかな
おもてからうらからうめのにおいかな (梅)
家の表から裏から梅の匂ひがただよう。井月は臭覚の句を多く詠んでいる。梅の香を満喫して心から喜んでいる。
梅は中国から輸入された。大伴旅人を始め万葉歌人は盛んの詠んで、風雅の心を培った。「梅の花咲きたる園の青柳をかづらにしつつ遊び暮らさな」(万八二五)。
表から裏から梅の匂いかな
(pdfファイル、227849バイト)
春の俳句
インデックス
花に客しらで碁をうつ一間かな
鰷若し橋も小舟もある流れ
柳から出て行舟の早さかな
隣から向ひから来て二日灸
山里や雪間を急ぐ菜の青み
膳椀の露きるうちや春の雪
春の月返すに早き波もなし
碁に労れ弓にも倦て鐘霞む
気配りの親と知らるる雀かな
請あはぬこころを頼む接木かな
鯉はねて眼の覚にけり春の雨
蝶に気のほぐれて杖の軽さかな
何処やらに堂津の声きく霞かな
紅梅や朝風呂好の女客
霞日や木遣り音頭の唄の節
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