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春の俳句
柳から出て行舟の早さかな
やなぎからでてゆくふねのはやさかな (柳)
伊那の大地を貫流する天竜川は、日本の三急流の一つ。そこを流れ下る舟、岸辺に植えられた柳の木を通過するとよけい速く感じられる。早さを捕らえた感覚は鋭い。西山から伊那市内を流下して天竜川に注ぐ小沢川、その伊那橋を2000年に架け替えて、南東の親柱にこの句を刻んだ。因みに、南西の親柱には「あの水この水の天竜となる水音 山頭火」が刻まれた。
柳から出て行舟の早さかな
(pdfファイル、441133バイト)
春の俳句
インデックス
花に客しらで碁をうつ一間かな
鰷若し橋も小舟もある流れ
隣から向ひから来て二日灸
山里や雪間を急ぐ菜の青み
膳椀の露きるうちや春の雪
春の月返すに早き波もなし
碁に労れ弓にも倦て鐘霞む
気配りの親と知らるる雀かな
請あはぬこころを頼む接木かな
鯉はねて眼の覚にけり春の雨
蝶に気のほぐれて杖の軽さかな
何処やらに堂津の声きく霞かな
表から裏から梅の匂いかな
紅梅や朝風呂好の女客
霞日や木遣り音頭の唄の節
春風や碁盤の上の置手紙
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