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春の俳句
鰷若し橋も小舟もある流れ
あゆわかしはしもこぶねもあるながれ (若鮎)
「若し」と言われる鮎、若鮎は小鮎と同じ。だが語感は変わる。青年のように溌らつと激流を遡る。近年、駒ヶ根市小鍛冶から対岸に橋が復活して、この句の碑が1989年、近くの原治久氏によって建立された。
「あゆ」に漢字「鰷(魚に條)」を用いている。これは辞書では「はや」に当たるが、昔から「あゆ」として、蕪村門の高井几董なども使っている。
鰷若し橋も小舟もある流れ
(pdfファイル、2527600バイト)
春の俳句
インデックス
花に客しらで碁をうつ一間かな
柳から出て行舟の早さかな
隣から向ひから来て二日灸
山里や雪間を急ぐ菜の青み
膳椀の露きるうちや春の雪
春の月返すに早き波もなし
碁に労れ弓にも倦て鐘霞む
気配りの親と知らるる雀かな
請あはぬこころを頼む接木かな
鯉はねて眼の覚にけり春の雨
蝶に気のほぐれて杖の軽さかな
何処やらに堂津の声きく霞かな
表から裏から梅の匂いかな
紅梅や朝風呂好の女客
霞日や木遣り音頭の唄の節
春風や碁盤の上の置手紙
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