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冬の俳句
行暮し越路や榾の遠明り
ゆきくれしこしじやほだのとおあかり (榾)
越路は北陸道の古名。越の国は福井・石川・富山・新潟の諸県だが、ここは井月の出身地新潟県の何処かであろう。歩いて行く途中で日が暮れる心細さ。囲炉裏にくべた薪がとろとろ燃える。榾の火の遠明りが障子越しに見えて懐かしい。一家団欒の日が蘇る。
若いころ越路を迷った際の追想か。心細さと懐かしさのない交ぜの句。
行暮し越路や榾の遠明り
(pdfファイル、236089バイト)
冬の俳句
インデックス
宮田本陣歴史まつり
目出度さも人任せなり旅の春
酒さめて千鳥のまこときく夜かな
稲積むや鶯の餌を摺りながら
妻持ちしことも有りしを着衣始
紐を解く大日本史や明の春
宵の間もいそがし振や嫁が君
しめやかに神楽の笛や月冴る
哀れさに憎気もさめて冬の蠅
河豚汁やひそひそばなし壁を洩
磯にむれ洲に群明の鵆哉
売に来る薄塩ものや初しぐれ
よき酒のある噂なり冬の梅
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