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秋の俳句
蕎麦切も夜寒の里の馳走かな
そばきりもよさむのあんのちそうかな (夜寒)
蕎麦は、古くから蕎麦掻や蕎麦湯として食べていた。蕎麦切は、蕎麦粉を水でこねて薄く延ばし、細長く切ってゆでる。雑穀の粉食は毎日のことだが、蕎麦切となると手がかかり、昔でもご馳走であった。
近世初期信州塩尻から高遠辺の発祥とか。山里の晩秋、新蕎麦粉を使ったご馳走を喜ぶ。夜寒・朝寒は晩秋の季語で、朝晩めっきり冷え込む。
蕎麦切も夜寒の里の馳走かな
(pdfファイル、233732バイト)
秋の俳句
インデックス
新米や塩打って焼く魚の味
立ちそこね帰り後れて行乙鳥
蕎麦切も夜寒の里の馳走かな
取越て米の祝や今年酒
きり晴や実のりを急ぐ風の冷
名月や院へ召さるる白拍子
大事がる馬の尾筒や秋の風
駒ヶ根に日和定めて稲の花
稲妻や藻の下闇に魚の影
露の音腹も減がに夜の冴
迷ひ入山に家あり蕎麦の花
魂棚や拾はれし子の来て拝む
霜除る菊や小庭のしき松葉
草木のみ吹にもあらず秋の風
菊咲や陶淵明が朝機嫌
出来揃ふ田畑の色や秋の月
大事がる馬の尾筒や秋の風
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