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秋の俳句
菊咲や陶淵明が朝機嫌
きくさくやとうえんめいがあさきげん (菊)
陶淵明(365〜427)は、中国東晋・宗の詩人。役人生活を嫌って、県令を最後に「帰去来辞」を作って辞任し、帰郷した。酒と菊を愛し、自適の生活を送った。「菊を採る東籬の下、悠然として南山を見る」の詩、「桜花源記」などは日本でもよく知られ、古来愛された詩人。井月も当然尊敬していた。菊の見事な朝、井月は思いやる。陶淵明もご機嫌だと。
菊咲や陶淵明が朝機嫌
(pdfファイル、2000422バイト)
秋の俳句
インデックス
新米や塩打って焼く魚の味
立ちそこね帰り後れて行乙鳥
蕎麦切も夜寒の里の馳走かな
取越て米の祝や今年酒
きり晴や実のりを急ぐ風の冷
名月や院へ召さるる白拍子
大事がる馬の尾筒や秋の風
駒ヶ根に日和定めて稲の花
稲妻や藻の下闇に魚の影
露の音腹も減がに夜の冴
迷ひ入山に家あり蕎麦の花
魂棚や拾はれし子の来て拝む
霜除る菊や小庭のしき松葉
草木のみ吹にもあらず秋の風
出来揃ふ田畑の色や秋の月
蕎麦切も夜寒の里の馳走かな
大事がる馬の尾筒や秋の風
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