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秋の俳句
稲妻や藻の下闇に魚の影
いなずまやものしたやみにうおのかげ (稲妻)
稲光の瞬間、水車の下闇に隠れていた魚がはっきりと見えた。藻は水車の一種。中七「網にこたへし」ともあり、嘉永6年(1853)開版、木鵞編句集『きせ綿』に掲載。時に井月32歳。作句年月の判明している初期の句。
木鵞は、長野善光寺大勧進の役人。著名な俳人。この句の碑が三峰川右岸に、同じく「稲妻のひかりうち込夜網かな 井月」が、右岸に建てられた。
稲妻や藻の下闇に魚の影
(pdfファイル、337923バイト)
秋の俳句
インデックス
新米や塩打って焼く魚の味
立ちそこね帰り後れて行乙鳥
蕎麦切も夜寒の里の馳走かな
取越て米の祝や今年酒
きり晴や実のりを急ぐ風の冷
名月や院へ召さるる白拍子
大事がる馬の尾筒や秋の風
駒ヶ根に日和定めて稲の花
露の音腹も減がに夜の冴
迷ひ入山に家あり蕎麦の花
魂棚や拾はれし子の来て拝む
霜除る菊や小庭のしき松葉
草木のみ吹にもあらず秋の風
菊咲や陶淵明が朝機嫌
出来揃ふ田畑の色や秋の月
蕎麦切も夜寒の里の馳走かな
大事がる馬の尾筒や秋の風
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