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秋の俳句
迷ひ入山に家あり蕎麦の花
まよいいるやまにいえありそばのはな (蕎麦の花)
不案内の地を当てもなく歩いて、どこに行き当てるか。おや、こんなところに意外な平地があり、人家がぽつんと一軒。近くの畑に白い蕎麦の花が一面に咲いて歓迎してくれる。「蕎麦はまだ花でもてなす山路かな 芭蕉」は、似た句だ。「夜は闇と成て明るしそばの花 井月」今でも街灯のない山村へ行くと、夜の闇とはこんなに暗いものかと驚く。蕎麦の花だけが明るい。
迷ひ入山に家あり蕎麦の花
(pdfファイル、2528994バイト)
秋の俳句
インデックス
新米や塩打って焼く魚の味
立ちそこね帰り後れて行乙鳥
蕎麦切も夜寒の里の馳走かな
取越て米の祝や今年酒
きり晴や実のりを急ぐ風の冷
名月や院へ召さるる白拍子
大事がる馬の尾筒や秋の風
駒ヶ根に日和定めて稲の花
稲妻や藻の下闇に魚の影
露の音腹も減がに夜の冴
魂棚や拾はれし子の来て拝む
霜除る菊や小庭のしき松葉
草木のみ吹にもあらず秋の風
菊咲や陶淵明が朝機嫌
出来揃ふ田畑の色や秋の月
蕎麦切も夜寒の里の馳走かな
大事がる馬の尾筒や秋の風
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